お弁当に入っている醤油は、大豆の入っていない化学合成醤油

冷蔵庫にも入れずに何ヶ月も腐らない食品なんてヘンに決まっている。
普通に考えたらわかるこんな単純なことが、スーパーに行くとどうして「でも安いし便利だし美味しいし簡単だし」と思考停止し買ってしまうのだろう?
この番組を見て改めて反省した。
大量の油と塩に何十種類もの添加物を加えると、美味しいインスタントラーメンスープができたり、甘すぎて飲めないほど大量の砂糖を溶かした水に、添加物の粉を加えてレモンやオレンジやメロンのジュースができたりする様子を見ていると、そういうものを極力摂らないように気をつけてはいてもやはり、自分の食生活を今一度見直さないといけないなと思う。
昔、どっかの生活センターみたいなところで、
「この缶コーヒーはこれだけの砂糖を使用しています」
と、うずたかく積まれたスティックシュガーの展示を見たことがあるが、そのときは、
「こんなに砂糖入れたら甘すぎて飲めないはずなのに、どういうことなんだろう?」
と、とても疑問だったが、この動画でその疑問が晴れた。
すべては食品添加物という魔法の粉のおかげだったのだ。
しかし、添加物をすべて否定するわけではない。
それによって食品は格段に安くなったし少しは家事が楽になった。
家事に一日費やしていた女性が、仕事をしようと思えばできるようにもなった。
現実問題として、今の食品は添加物なしでは成立しないだろうし、添加物の入ってないものだけというと、ほんとに限られた食材しか食べられないということにもなりかねない。
結局、安いものはそのぶん添加物が入っているということだ。
高けりゃ比較的危険度が低く、安けりゃ危険度高しということ。
わたしたちはしばしば、状況判断の中に願望を入れてしまって失敗するが、安全で安くて美味しいものを楽して食べようなんて虫のいいことは考えないことだな。
今は一応、添加物はすべて表示されているので、それを見てなるべく摂らないようにして、便利さと安全のバランスをとることが現実的な対策かと思う。
そして、消費者に不都合な情報はマスメディアには流れないことも肝に命じておく必要がある。
添加物も危険だが、それを極端に避けるあまり腐ったものを食べてしまう危険性もある。
添加物はただちには死なないが、腐ったものを食べればただちに死んでしまう。
それと、「だから女性は専業主婦をしていればいいんだ」というトンチンカンな意見が噴出するのもこれまた危険。
そんなことを思っているオヤヂは、奥さんが作った「ただちには死なない食品添加物満載のおかず」によって早晩葬られるだろう。
この『博士も知らないニッポンのウラ』という番組はもう放送は終了しているが、『
松嶋×町山 未公開映画を観るTV』とともに、ぜひ地上波のゴールデンでやって欲しい番組だ。
どう考えてもスポンサーがつかないから多分ムリだろうが。
安部司
食品添加物専門商社を退職後、無添加食品の開発や伝統食品の復興、有機農産物の販売促進に取り組んでいる。
【博士も知らないニッポンのウラ】
http://www.youtube.com/watch?v=g2c7-lX6U9w&feature=share&list=PL11693A425A30709D