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鳩サブレー
「お~、ありがとな」
鳩サブレー_f0046622_17504624.jpgはぁ?受話器をとるなり名乗りもせず、いきなりのお礼・・・
聞いたことない男の声だし、最近、そんなお礼を言われるようなことした憶えないし・・・
間違い電話だと思って切ろうと思った瞬間!思い出した。
どういう風の吹き回しか、いとこが生まれてはじめて「『鳩サブレー』を送ってくれ!」と母づてに言って来たので、わたしも生まれてはじめていとこ宛てに「鳩サブレー」を送ったのだった。
そして、わたしのところに、そのいとこが電話をかけてきたのも、この日が生まれて初めてだった。

わたしは生まれてから小学校の途中まで、母と祖父母、そしてこのいとこ家族と一緒に暮らしていた。いとこは男三兄弟。
わたしはひとりっ子のはずなのに、まったく違和感なく、兄弟のように育った。
電話をして来たいとこは、わたしのひとつ下の三男坊。
子供のころはヤンチャで、わたしが転んで泣いて帰って来ても、
「誰に泣かされた!オレが仇とって来たるっ」と言うが早いか、外に飛び出して行くような子供だったのに、成長するにつれ、性格が逆転した(;^_^A
わたしはこの三男坊の怒ったのを一度も見たことがない。



高校生のとき唐突に、「女はいいなぁ」と言うので、「なんで?」と聞くと、「『結婚してくれ』って言わんでもいいから…」と言い出したので、爆笑した。
就職するときには、わたしが荷物を積んで、金沢まで車で送って行った。
こんなにたくさんの人の中で務まるのかなぁ?と思っていたら、いつの間にか地元で宅配便を配達していた。
心配していたプロポーズ、ちゃんとできるのかと思っていたら、人を介して何とか結婚できた。
超シャイだが、その穏やかな性格で、配達先のお年寄りにはなかなかの人気らしい。

電話の向こうは、ガチャガチャと音がしていた。
きっと、職場で自分宛ての「鳩サブレー」を発見してすぐかけたのだろう。
東京にはおいしいお菓子がゴマンとあるのに、なんで今どき「鳩サブレー」?頼まれたときは単純にそう思った。
でも、よくよく考えてみると、昔ながらの素朴な味と、奇をてらわないシンプルな鳩の形が、いかにも三男坊らしいことに、電話のあと気づいた。

【鳩サブレー 豊島屋】
by adukot_u3 | 2008-10-22 17:58 | グルメ
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