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二三味(にざみ)珈琲
二三味(にざみ)珈琲_f0046622_145554.jpg二三味(にざみ)珈琲に行った。
地元の友達から、とりあえず帰ったら行ってみろと言われていたからだ。

喫茶店ではない。
ここは、女性がひとりでコーヒー豆の焙煎のみを売りにしている純粋な焙煎所なのだ。東京だと「へえ~っ」で終わるところだが、ここのロケーションが超すごい。

うちからは、山道やくねくねした海岸沿いの道を車で約1時間ほど。
能登半島の突端にほど近い、木の浦海岸という崖に囲まれた入り江の中にある。
はるか上を走る道路には当然看板もなく、こんなところにこんなものがあるとは、まったく想像もつかないだろう。

かつておじいさんが使っていたという船小屋を改装した焙煎所は、レトロな雰囲気たっぷりで、めちゃくちゃいい感じ。
誰もいない海、鳥のさえずり、小さな棚田・・・そんなのんび~りとした景色を眺めながら、漂ってくるコーヒーの香りを胸いっぱい吸い込んで、しばしベンチでボーーーーーッとするの巻。



二三味(にざみ)珈琲_f0046622_1474560.jpgこんなド田舎中のド田舎で、ひとりで焙煎所をやるという女性とは、いたいどんな人なのか・・・?
二枚目の写真の右下に、横顔だけ写っているのが店主の二三味さん。
きゃしゃで物静かだが、しっかりとした感じの人だ。

畳一畳ほどの売り場に並んだコーヒー豆を眺めていると、ふとスウィーツの本に目が留まった。同じものが3冊もある。それも、スウィーツという言葉がちまたに浸透するずっと前から、洋菓子界では有名だった、高級住宅街・成城の「マルメゾン」大山シェフの本だ。
ちょうど一緒に行っていた友達が、以前、洋菓子の業界紙をやっていた関係で、大山シェフの話は聞いていたし、実際に食べに行ったこともある。
そんな人の本を、こんなところで見るとは・・・「やっぱり有名なんだねぇ」と友達と話していると、二三味さんが、「大山さんをご存知ですか?」と話かけてきた。

話を聞いてビックリ!
この二三味さん、その「マルメゾン」で10年間修業をしたれっきとしたパティシェだったのだ~。なるほど、だから、この船小屋にはちょっと不似合いなスウィーツの本が3冊もあったのか。

数年前、修業を終えて田舎に帰って来たはいいが、田舎にはまだまだスウィーツが浸透していなかったらしい。時期尚早と、考えたあげくにスウィーツとセットにしやすいコーヒー豆の焙煎の勉強を始め、この地で開業したのだそうだ。

しかし、こんなところでやっていけるのか?
わたしがまず思ったのはそれだったが、さすがネット社会!
丁寧な焙煎と、簡単には行けないロケーションも手伝ってか、順調にネット経由での売上げを伸ばし、この夏にはスウィーツとの併せ技、カフェをオープンするまでになった。

二三味(にざみ)珈琲_f0046622_1485435.jpgこんな景色のなかで、のんびりコーヒーが飲めたらいいなぁと思うが、この場所はあくまでも焙煎所で、カフェは、街中なのだそうだ。
たしかに、こんな辺鄙な場所に来るような酔狂な人は、そう多くはないか・・・

帰る道すがら、道の駅の看板に「二三味珈琲あります」と張り紙がしてあった。
「お~っ、もはやブランド化しているっっっっ」
さすが、マルメゾンで修業をした人だ。鍛え方が違うぞ。

二三味珈琲はその後、焙煎所とは別の場所にカフェをオープンしました。
by adukot_u3 | 2008-07-11 13:51 | 能登半島
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