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『ラリグラスの会 チャリティーコンサート』
先日、『ラリグラスの会 チャリティーコンサート』に行ってきた。
ラリグラスの会は、広島のノートルダム清心中・高校同窓会が中心となって運営されている、いまだ政情の安定しないネパールの恵まれない子供たちを支援する団体だ。
日本での募金で集まったお金は、優秀でも貧しくて学校に行けない子供たちの元へ、ネパール・ポカラにお住まいのシスター川岡さんを通して届けられている。

「自分のためだけに学ぶのなら空しい。その知恵や技術を、あなた方と同様に苦境にある人々の為に役立てて欲しい」そんなシスターの願いが実り、学資の援助を受けていた子供たちの中からこの度、お医者さんが誕生した。

年間約40万円という額を現地でやりくりされ、子供たちを物心両面からサポートしておられるシスターのご苦労はいかばかりかとは思うが、ラリグラスの会に集まった善意は、着実にネパールという国の礎となっているのだ。
お医者さんになったプラナヤ・シャー君をはじめ、ロビーに掲げられた子供たちの写真は、どれも澄んだいい目をしていた。



ところで、わたしがどうしてこのコンサートに行ったのかと言うと、なんと、このコンサートに毎年出演しているYさんという声楽家の女性が、わたしが勤めている会社にパートとして働いているのだ。
大学で非常勤の声楽講師をしつつ、空いた時間にパートとして働いているYさんは、わたしより少し年下だが、独身で同じ世代ということもあって、親しくさせてもらっている。

彼女が仕事の合間に、「コンサートのチケットやプログラムを作らなくては・・・でも暗譜もしなくちゃ・・・」とふと漏らしたことがきっかけで「え?それなに?」という話になり、「じゃ、わたしやりますよ~」という運びになったのだ。
結局、期限ギリギリでなんとか仕上がったが、大変ご迷惑をかけてしまった。
それなのに、何と無料チケットが3枚・・・。
申し訳なさ一杯での、久々のクラッシックのコンサート鑑賞となった。

ピアノ、ソプラノ、メゾ・ソプラノ、バス、フルート。
コンサートの内容は、バラエティに富んでいて堅苦しくなく、ノーギャラで集まって下さった方々の演奏は、とても心温まるものだった。
そして、一曲ごとに、広い客席を瞬時に全く違う色に染め変えていく『音楽』というものの素晴らしさを、あらためて感じた。

初めて聞いたYさんのメゾ・ソプラノも、彼女の人となりをよく表していた。
彼女は、わたしが、高校の文化祭の合唱コンクールで聞いた『モルダウ』に憧れるあまり、ひとりでチェコに行ってしまった話を聞いて、歌ったことのない『モルダウ』を選曲してくれたのだ。
「♪なつかしき河よ モルダウの~ 清き流れは わが心」
その歌声を聴きながらわたしは、忙しさにかまけてプログラムを期限ギリギリで仕上げてしまったことを、深く深く反省した 。
この先、わたしがお手伝いできることはあるのだろうか?
フラッシュバックするモルダウの川面を思い浮かべながら思った。

終演後、Yさんは、なんとそんなわたしを打ち上げにまで誘ってくださった。それも友達含めて計3人も。
さっき、深く深く反省したんとちゃうんかい!とツッコミながらも、しこたま飲んだり食べたりしてしまった。

このチャリティーコンサートに参加される方はどなたも、桐朋やら藝大やら国立やらの大学や大学院を出られたすごい方々だが、ビックリするほど気さくだ。
とりわけ、身長が180cmもあるYさんは、その体格のようにおおらかだ。音楽を続けるために並大抵ではない努力をしてきたはずなのに、それを全く感じさせないのだ。
ちょっとしたことで落ち込んだり、何かにつけて汲々としがちなわたしは、仕事でも彼女に救われることが多い。
彼女曰く、わたしは何でも真正面から受け止めすぎなのだそうだ。その結果、他人のテンションに引きずられて疲れてしまうのはたしかだ。

先日のヴィオラの佐藤さんと言い、Yさんと言い、クラシック畑の方とのご縁が続いているのは、もっと余裕を持ちなさいということなのだろうか?


【モルダウ(「わが祖国」より)】 スメタナ作曲
母国語を禁じられるなど、オーストリアの厳しい支配下にあった祖国を謳った曲。
作曲当時、スメタナの耳は完全に聞こえなくなっていたらしい。
それなのにこんな曲を作れるなんて・・・。
by adukot_u3 | 2007-09-26 13:17 | 演劇・演芸
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