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村上龍『だまされないために、わたしは経済を学んだ』
作家の村上龍氏が発行しているJMM(Japan Mail Media)という「日本経済の回復」をメインテーマとするメールマガジンがある。
村上氏の質問に対して金融や経済の専門家が答えるという形式で、今の時流に逆行する長々とした文章だけのメルマガだ。
この本は、そのメルマガの最後に添えられた村上氏のエッセイをまとめたもの。
JMMは前から読んでいたが、引越しのどさくさで配信を中断していたのをこのたび再開したところ、たまたま図書館でこの本をみつけたので読んでみた。

村上氏は、いわゆる普通の大人といわれる人たちが、知識がなくて知らないか、はたまた知ってはいてもそれは言わずもがなと口をつぐむようなことを、ハッキリと「そうだ」と言うところがいい。
口をつぐむ人ばっかりだと、わたしは間違ってるのかと、大海にひとり漂流しているかのような心持ちになる。
村上氏の本は、そんなところに流れてきた丸太のごとくありがたい。

昔々、福沢諭吉も言っていた。
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。
とは言うものの、実際は勉強しないとビンボーになるよ」と。
経済を知らないと、やっぱりだまされるのだ。
できれば私だってだまされたくなんかないが、たぶんだまされるだろう。
by adukot_u3 | 2013-09-05 23:48 | 書籍
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