イカとっくり

f0046622_0405210.jpg『イカとっくり』というものをご存知の方は、いったいどれくらいいるだろう。
イカとっくりとは、イカの胴体を表裏ひっくり返して干したものを、とっくりに似せて成形して乾かしたもの。

使い方としては、まずは、お燗したお酒を『イカとっくり』に入れて飲む。
これがまた、イカの風味が移って美味しいのだ。
味は全く違うが、ちょっとフグのひれ酒のような感じか。
んで、ひとしきり飲んだあとは、とっくりを裂いて焼き、するめにして食べるというわけだ。
飲んでよし、食べてよしの、一石二鳥だ。

昔は漁師の人が、船の上で作ったりしていたらしいので、わたしもよくもらったが、最近では『イカとっくり』自体をすっかり見かけなくなった。
もう『イカとっくり』は絶滅してしまったのかと思っていた。
ところが、なにげに見た地元の新聞に『イカとっくり作り体験』なるものが載っているではないか。

ここ最近、地元のうまい魚は食べ慣れてしまったせいか、渋谷・亜寿加の坦々麺食べた~い!
とか、三茶の天里の天ぷらが食べた~い!
とか、京王線のパン屋「ルパ」の「ピッコロ」が食べた~い!とか、下高井戸の「たつみ」のカレードリアが食べた~いとか、おまけにUPLINKで映画を観た~い!とか、そんな、考えてもどうしようもないことが浮かびがちだったので、なんとか地元指向にシフトさせるためにも、イカとっくり作り体験は必要だった。

f0046622_0295599.jpg場所は、うみとさかなの科学館(海洋漁業科学館)。
港の広々とした埋立地にある、こじんまりとした博物館だ。
平日の休みに行ったせいもあってか『イカとっくり作り体験』の予約者はわたしひとりで、先生はてっきりオヤジだろうと思っていたら、25歳の若くてきれいな女性だった。

f0046622_0512779.jpg作り方の手順は次のとおり。
(1)まずは木の棒でとっくりの底を作る。
(2)ナイロン袋をとっくりの中に入れて、ナイロン袋の中に、もみ殻を詰めて、徐々にとっくりの形へと成形していく。
(3)首のくびれを作るために綿糸を巻く。
(4)綿糸より上の部分を成形する。
(5)次の日、もみ殻とナイロン袋を取り出して、一ヶ月間、乾燥させる。
(6)できあがり

f0046622_1103944.jpg(2つ並んだ左のは見本⇒)
書くと簡単だが、これが意外と難しい。
30分ほどイカと格闘した末にできたのがこれ。
我ながら、なかなか美しくできたと思う。

ただ、綿糸から上の部分がちょっと短か過ぎた。
今、乾燥の途中だが、人で言うと「猪首」みたいでかなり不恰好になってしまった。
とっくりにいいサイズのイカを見つけたら、今度はリベンジしてやる!
でも、これで参加費200円は安い。
暇な学生なんかは、家にいるとエアコンの電気代かかるだけだから、ぜひこういうものに参加すべき。

作ってみて思った。
今は、なんでもかんでもパソコンでやってしまうので忘れていたが、わたしは昔から工作とか手仕事が大好きだったことを、改めて思い出した。
つい最近は、ガリと、梅酒を漬けた。
次は、スケッチだけ描いてほったらかしになっている照明やストラップに手をつけてみようか。

イカとっくりで熱燗が飲める冬を、今から楽しみに、連日の暑さを乗り切ろうと思っている。
いささか気の長いハナシだが。
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by adukot_u3 | 2013-08-01 00:47 | モノ

歌好き地図好き散歩好き。モットーは『自分で調べて自分で考えて、なるべく自分の事は自分でやる』。さそり座、黒ひょう、AB型女。


by maccheroni
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