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歌好き地図好き散歩好き。おまけに路地好き文具好き。最近はウクレレLOVE!モットーは『自分で調べて自分で考えて、なるべく自分の事は自分でやる』。さそり座、黒ひょう、AB型女。
by maccheroni
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なぜ「格差社会」は生まれたのか?
スクラップして放ったらかしになっていた、クーリエジャポン2012年12月号の記事『なぜ「格差社会」は生まれたのか?』を今さらながら読んだので、その覚え書きと感想


大昔、平等な狩猟採集社会が何万年ものあいだ続いていた。
そういう集団には、特定の個人やグループが大きな権力を持ったり、資源を独占する事を厳しく禁じるルールがあった。
それは多くの人類学的研究が示している。

わたしたち霊長類は元々、サル山のようなヒエラルキー構造への欲求を持っているのだそうだ。
にも関わらず平等を維持できていたのは、それが生死にかかわる問題だったからだ。

狩猟採集型の小規模な集団には食糧を蓄えておく力がなく、いつも獲物が手に入るという保証もない。
全員に食べ物を行き渡らせるためには、分かち合いと協調性が必要だったのだ。

社会人類学者のクリスフトファー・ベームは、ヒエラルキー構造への欲求を抑えて、平等主義を強制したことは、バラバラに存在していた人間が結束してリスクを減らし、繁栄するために決定的な役割を果たした、人類の進化のなかで革新的な出来事だったと言っている。

しかし、そんな革新的な出来事のあと、ここ5000年ほどわたしたちはずっと、少数の特権階級によって支配される社会に暮らしている。
それはなんでだろう?

哲学者のルソーは、格差は私有財産の導入から生まれたと言った。
経済学者のマルクスとエンゲルスは、資本主義と階級闘争との関係に注目し、ダーウィンは階級によって分断された社会は自然の秩序の繁栄であると主張した。

20世紀半ば、人類学者たちが唱えた新しい説はこうだ。

人口増加

食料がたくさん必要になった

農業を始める

余剰が生まれる

管理や専門家が必要となる

社会階層が生まれる

私有財産の相続発生

格差社会が根付く

いったいわたしたち人類は、なぜ平等主義をやめて階層社会を作るようになったのか?

これまでは、
階層化→生産の効率化→生存の確率を上げる
からだと思われていた。
しかし、最近の研究では、資源が平等に分配されないと、社会が不安定になり、集団の絶滅の確率が高まることがわかってきた。

格差が拡大したのは、それが生存に適したシステムだったからではなく、どうやら単に競争、攻撃性、高い出生率という格差社会のシステムが、協調性、利他性、低い出生率の平等な社会のシステムを壊しただけのはなしらしい。

自分の胸に手を当ててみればわかることだが、楽なことばっかりしててもグダグダでダメになるし、かと言って競争ばっかりでも疲れてダメになる。
国も、平等ばっかりでもダメだし、競争ばっかりでもダメ、MINとMAXの間で、今の状況に応じた頃合いのいいところを探して調整しなくちゃダメなんだな。

格差は、それがいいからそうなったわけではないことを知っただけでも、この記事を読む意味があった。
by adukot_u3 | 2013-04-02 17:06 | 政経・社会
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