鉄道関係の団体が毎年やっている『
鉄旅オブザイヤー』というイベントがある。
旅行業者が企画した鉄道旅行の中から、企画性やオリジナリティの高い、優れた「作品」を表彰するというもの。
わたしは旅行業者ではないのでそちらには参加できないが、「
140字で綴る鉄旅の記憶」というショートエッセイを同時に募集していたので試しに応募してみたら、これがなんと佳作に引っかかった。
これがそのときのツィート。
140字というのはツイッターの文字制限のことで、応募は「#(ハッシュタグ)」を使ったツイッターに限るというところに興味を惹かれた。
そもそもの動機が「応募がてら今ひとつわかってないツイッターの練習をしてやれ」と、「能登線という路線がかつてあったことをアピールできたらいいな」だったから、その2つが叶えられてうれしい。
『鉄旅オブザイヤー』の授賞式は
鉄道博物館で行われた。
「スライドでご紹介できますので思い出の写真などありましたらお送りください」との主催者側からの連絡でわたしが送ったのがコレ。
イベント的には、もっと心温まる写真の方がよかったのかも知れないが、この枕木もレールもない、赤茶けた石ころが延々と続く細長い道を目の当たりにして感じた「ほんっとにもう線路はないんだなぁ。汽車は走らないんだなぁ」という、諦めと切なさとその他もろもろが入り混じった複雑な気持ちを、いつか人に言いたかったというのもある。
もっとも、そんなものはたぶん物心ついたときには高度成長期だったわたしの世代の思い過ごしだ。
都会から移り住み、戦争を経て、線路が出来てから無くなるまでを見ていた亡くなった祖母ならきっと、「時代が変わっただけのことや」とあっけらかんと言うだろうな。