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映画『私が、生きる肌』
美しさは人を狂わせる。常識とか理屈じゃない。


観終わって、どっと疲れた。
とにかくすごい。
もうそれしか言いようがない、そんな映画だった。

でも、これぞ映画だ。
中途半端な常識や倫理などは、この映画の前には何の力もない。

最近はこのブログも、原発やらなにやらで、ちょっと理屈っぽくなり過ぎていた。
時々はこういう映画を観て、自分の中にある狂気と変態性をきちんと自覚しないとだめだな。

私が、生きる肌
(いきなり音楽が鳴るので注意。画面左上にOFFボタンあり)
監督 : ペドロ・アルモドバル
主演 : アントニオ・バンデラス
衣装 : ジャンポール・ゴルチエ

これを目にして、観ないでいられようか?
この布陣はわたしの中では、無意識に吸い寄せられる映画界の「バミューダ・トライアングル」みたいなものだ。

ロベルは、著名な形成外科医。
自ら開発した人工皮膚を使い、別人を実験台にして、焼死した亡き妻そっくりな美女を作り上げる。
そしてそれは、強姦され精神を病んだ末に亡くなった愛娘のための復讐でもあった。
これがストーリーの全てだ。

このロベルがどんなふうな復讐の仕方をするかは、わたしなんぞの想像を軽~く超えて、
えーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!
そ、そ、そんなことをーーーーーーーー!!!!!!

というほどすごいから、ストーリーを言ったぐらいじゃ全然平気。
こんなこと、普通の人が考えたり言ったりしたら、絶対に鬼畜か変態だとしか思われない。
それぐらい、想像を絶するエグさだ。


しかし、それを演じるアントニオ・バンデラスがまた超カッコいい!
天才形成外科医が、自らの手で作り上げた妻に執着した末の結末は、まさに「転落美」とも言うべきか。



ジェレミー・アイアンズ映画界きっての転落男、ジェレミー・アイアンズ→
もビックリだ。
テーマといいセンスといい、こういう世界は、アルモドバル監督の独壇場だなとつくづく思う。
映画界の「団鬼六」と呼ぼう。

誰にだってロベルになる要素はある。
そう思えない人は、この映画は楽しめないだろう。
しかしながら、美しいとは、なんと罪作りで恐ろしいことだろうか。


ジャンポール・ゴルチエのフィット・スーツゴルチエのデザインによる、全身にフィットした肌色のスーツ。こんなの絶対着れない(笑)
by adukot_u3 | 2012-06-06 15:45 | 映画
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