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座椅子購入顛末記
母が、趣味で習っている舞踊の先生の発表会を観るため、仲間とともに上京した。荷物持ちとナビゲーション役としてわたしも3日間行動を共にしたが、着物や帯を見たり、甘味処に行ったりとあちこち動き回る60~70代の元気なみなさんを見てビックリした。
最年長の母は、さすがにちょっと疲れぎみだったが、それでもみんなで一緒に話をしているだけでもとても楽しそうだった。

舞踊と言うと、月謝や衣装などお金がかかる趣味と思われがちだが、そこは舞踊を老後の楽しみとする流派で、母のように名前をもらうこともなく、着物は年をとって踊れなくなった人のものをもらって、お小遣い程度のお金で楽しみとして通っている人も少なくない。
都会だと、どっかの銀行や証券会社の「老後の生活費は夫婦でウン十万円」とかいう試算を見せられて、目の前が真っ暗になったりするが、充実した老後の半分は自分で作るものなんだなぁと思った。

雑誌『サライ』建築特集の画像今回は母の上京ついでに、前々から腰が痛いと言いつつ使っているあのショボい座椅子を買い替えようと思っていた。
たまたま買った雑誌『サライ』の日本の建築特集(これも結構面白い!)の巻末に載ってた『ゆったり座』というシニア用の椅子がすごく良さそうだったからだ。
ここの製品なら座椅子も良さそうな気がしたので、メーカーにメールをしてみた。
「かくかくしかじか、実物を見たいので関東一円でショールームやお店があったら教えてください」と。

その会社とは、愛知県の豊橋市の豊橋木工株式会社というところで、1944年創業のけっこうな老舗。
薄く切りだした板を重ねて貼りあわせて型に入れてプレスし、加熱して形をつくりあげる成形合板という技法で木製家具や座椅子、子供用椅子、高齢者向け椅子の製造・販売を行っているらしい。

次の日に返信が来た。
「通信販売が主なので、直接お確かめ頂くことが出来ず申し訳ありません。代わりにパンフレットをお送りします。機会をいただければ、営業担当者が東京方面に車で出張しますので、直接吟味して頂く事もできます。ご検討頂ければ幸いです」とのこと。
ご検討ったって、座椅子1個のために来てもらえないし、今回は仲間との旅行で泊まりはホテルだし…と、パンフレットは見ただけで放っておいた。

そしたらしばらくして、営業担当の人からメールが来た。
「ご希望の日にちと宿泊先をお聞かせいただければ、お母様のいらっしゃる時にお持ちします」というものだった。

ビックらこいた。
出張のついでだかなんだか知らないが、座椅子1個をわざわざ持って来るつもりなのだ。
せっかく来てもらっても、買わないかも知れないし…と迷ったが、何度かやり取りをして変な人じゃないことはなんとなくわかったし、その椅子も是非見てみたかったし、この機会を逃すとまず見る機会もないだろうから、「買わないかも知れませんよ」と念押しした上で、来てもらうことにした。

当日、ホテルのロビーで待っていたところ、担当者が来た。
30代の人当たりのいい、メールで感じた通りの男性だった。
出来れば3脚試したいと書いといたところ、なんと3脚とも持って来てくれた。
とりあえずそれを部屋へと運び、なんだかんだとしゃべくりながら、3つを座り比べてみた。
う~む…さすがに座り心地は家のとは雲泥の差だ。

実は、通販生活に載っていた楽座椅子というのが手ごろな値段なので検討していたが、比べるとやはりクッションが薄くて作りが華奢だ。肘掛けも母の体重を支えるには、かなり心もとない。
べつに楽座椅子が悪いわけではぜんぜんない。ただ、作りといいデザインといい、こういうものはやはり値段なりのものなのかな?という印象だ。

結局、メールで伝えていたこちらの希望、
1 立ったり座ったりが少しでも楽になるように
2 座布団に座った人対して、視線があまりに上からにならないように
3 普通の日本家屋の和室になじむデザイン
4 こたつの時でも不都合なく使えるように
5 長く使えるように
という条件を全てクリアしていたここの製品を買うことにした。

おだやか座』という名前のその座椅子は、座面が床より少し高くてゆったりしていて、ひじ掛けもつかまり易いデザイン。これなら立ち上がる度に転びそうにもならないだろう。

クロスとフレームは選べるようになっていて、今回はフレームの色をサンプルとは違うものにしたので、母がこの椅子に座るのは来月のはじめだ。時間がかかるのは、フレームの色を変えたからだと思っていたが、この製品、どうやら注文してから作るらしい。ひぇ~っ。

この会社、最初に返信をくれたのがどうやら社長さんで、その後、営業の方に引き継がれたわけだが、社長さんのメール~営業の方のメール~リアルな営業の方の対応が、丁寧だけど、へりくだり過ぎず、過剰に薦めるわけでもない感じが終始一貫していて、そういう意味でもなんとなく良かった。
購入したのはまずはモノが良かったからだが、そういうことも後押ししたかな?という気はする。

わたしとしてはかなり奮発して買ったものなので、できるだけ長く使ってもらいたいと思っている。ホームページにはクッションがヘタったり、生地が擦り切れた時には張替えも出来ると書いてあるから、もしかしたらわたしが老人になった時にも使えるかも・・・さすがに無理か。
by adukot_u3 | 2011-09-16 08:36 | モノ
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