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『資本主義はなぜ自壊したのか』
経済学者の中谷巌氏が出版した、『資本主義はなぜ自壊したのか』が話題らしい。オビには「懺悔の書」とある。
この人、細川内閣や小渕内閣で、竹中平蔵氏とともに規制緩和や自由競争を推し進めた中心人物ということだが、なぜ話題なのかと言うと、政府に政策提言までしていた経済学者のエラいセンセイが、この本の中で「わたしは間違っていました」と、いとも簡単に今までの主張を180度転換したからだ。

『競争をしなければ日本は活性化しない!頑張った人だけが報いられる。頑張らなければそれまで』
そういうアメリカ型の競争社会を目指しては来たが、景気は依然として回復しないし、派遣切りなど問題も多く、結果はイマイチ。
今までは、経済学の論理で社会の全てを論じられると傲慢にも錯覚していたが、ここへきて、「なにかヘンだなぁ」と思うようになったのだそうだ。
そして結局、日本という国には、人と人とが信頼し合う、小さな社会がいいということに「気がついた」のだそうだ。

「はぁ~???」
今さらナニ言ってんの?だ。
政府に対しての政策提言をするようなエライ先生には、経済学だけでなく、哲学的にも裏打ちされた主張があるのだろうと、勝手に思い込んでいたわたしが馬鹿だった。
しかし、わたしがもっと驚いたのは、政府に間違った提言をしたことでも、その間違いに気がついて懺悔の書を出版したことでもない。
「なにかヘンだなぁ」「気がついた」に象徴される、この人の強烈な「ひとごと」感だ。
こういう人たちって、いつだってそうなんだよなぁ。
この問題だけでなく、派兵も、薬害も、年金の問題も全て、自分たちには関係ないことなのだ。
だから実のところ、知ったこっちゃないのだ。
センセイの、表情に乏しくつるんとしたシワのない顔が、なんとなくそれを物語っているような気がしてならない。


by adukot_u3 | 2009-04-08 00:40 | 書籍
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