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勧修寺(かじゅうじ)
勧修寺(かじゅうじ)_f0046622_445042.jpg連休明け、神戸での仕事帰り、京都に少しだけ降り立ち、勧修寺(かじゅうじ)というお寺に行った。

実家ですったもんだしたのと、もらった草餅が重くて異常に体力を消耗していたので、まっすぐ帰ろうと思って新大阪で降りようとしたが体が言うことを聞かない。
仕方なくそのまま京都まで行き、そこから新幹線で帰ろうと思っていたが、京都までの間に少し眠ったら、ちょっと元気になった。
そうなると、せっかく関西に来たんだから…と、なるべく駅から近くてこじんまりとして、人もあんまりいなさそうで、歩かなくて済むところなら…とここを選んだ。

京都駅から1駅の山科駅から地下鉄に乗り換えて3つ目の小野という駅から徒歩約5分。
皇室と藤原氏にゆかりの深いお寺らしいが、そういえば以前行った泉涌寺(せんにゅうじ)も御寺(みてら)と呼ばれるほど皇室との関わりの深いお寺だったな。
こじんまりとした感じは泉涌寺とちょっと似てるけど、それよりも野趣を残して整えられた感じのお庭だった。

わたしはべつに歴女でもないので、こういう謂れがあるからこのお寺に行くとかいうのではない。ただ、人の少ない美しいお庭をのんびりと眺めたいだけだ。
ただし、なぜか名前にこだわる。
字ズラが美しく、ちょっと読みにくかったりするのが好み。


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入ってすぐのところにある、立派なもみじ。



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通路にはこういう、かわいい丸い石が置かれてる。



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こういう看板があると、行かずにはいられない。
その危険とはどういうものなのか?が知りたくてたまらないのだ。



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危険とはこういうことだった。たしかに危険。
でも、危険だからと単純に通行止めにするんじゃなくて、行く行かないをこちらに任せてくれるところが、いたく気に入った。



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「大いに危険」の先の道も、実はきちんと掃かれている。



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駅の花ごよみでは、藤が満開となっていたから期待して行ったのに、すっかり散ってしまっていた。その代わり、かきつばたがきれいだった。ちなみに藤の花は、甘くて爽やかでとてもいい香りがする。



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ここは、京都一水鳥が多いと言われているらしい。琵琶湖から毎日通勤しているとか。
この子たちはまだ小さいので、ガーガーうるさくてかわいい。



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スッキリとして美しい観音堂。
手前には芝生が敷き詰められていて「芝生にお入りください」という表示が。入らないで下さいはよくあるが、入ってくださいって・・・(笑)またまたいたく気に入る。
ちょっとしたことだが、「大いに危険」とともに、ここのお寺の人の考え方がよくわかる看板だ。


駅から近いということは便利な反面、弊害もある。
お寺の周りは基本的には静かな住宅街だが、庭園に隣接して名神高速が通っていて、そこから降りてくる車がひっきいりなしに行き来するので、少々慌しくてうるさい。ちょっと排気ガスくさくもある。
あと1ブロック、道路をズラすとかできなかったんだろうか?
このお寺は、そんなところにあるエアポケットみたいな感じだ。

山科というところには初めて来たが、駅の北側には天智天皇陵がある。
天智天皇は大化の改新をやった人。645年だ。
そんな昔の物語がごく普通に街中にあったり、和歌に”・・・山科の里”とか、たくさん詠まれてたりすると、わかりきってはいるけど、京都というところはホントに歴史のあるところだなぁと、あらためて思ってしまう。

たまたま近くにいらした老人グループの方々の話しを聞くとはなしに聞いていると、
「最近はネットがあるから、こういう地味なお寺にもけっこう人が来るようになった。それ自体は悪いことではないが、そうやって来る人は往々にして、たいして興味もないがとりあえずの暇つぶしに来ることが多いので、マナーのレベルも低い」ということを嘆いていらっしゃった。

そのとおり。
わたしもそのひとりではあるので、せめてマナーだけばちゃんとしようと肝に命じておく。
by adukot_u3 | 2012-05-10 08:47 | 散歩・旅行
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